越佐歴史資料調査会の結成

1997年8月、県内の有志が集まって「越佐歴史資料調査会」を旗揚げしました。これまでの県内の史料調査の実績や経験を踏まえ、「房総史料調査会」 「甲州史料調査会」「史料ネット」等々の活動に学びながら、この新潟県内で活動していこうという、民間・ボランティアの団体です。

以下は、1997年6月に有志が集まって作成した呼びかけ文です


越後・佐渡の歴史や文化に関心のある方へ
「越佐歴史資料調査会」結成のお知らせと、参加のお誘い!

このたび新潟県内で歴史研究や史料保存活動に関心のある者が集まり、みだしのとおり「越佐歴史資料調査会」を結成することになりました。
これまで歴史研究や歴史教育、文化財の調査・保存に関わってこられた方、これから郷土や地域の歴史・文化を調べてみようとする多くの方々に、ご参加いただければと考えています。
とりあえず第一回目の調査活動を本年8月下旬に安塚町で実施する予定です。趣旨に賛同される方は、ふるってご参加ください。

        1997年6月15日
呼び掛け世話人
代表 杉本 耕一  長谷川 伸
花岡 公貴   原 直史
広井 造   本田 雄二
山本幸俊
呼びかけの趣旨
  1. 戦後、とりわけ高度経済成長以降、都市化・過疎化等で地域社会が急速に変貌を遂げました。それと平行して地域に残された歴史資料の散逸・流失・滅 失も進行してきたことはこれまでも度々指摘されてきたところです。私たち越後・佐渡の歴史や文化に関心をもち学び研究しようとするものにとって、先人の残 したかけがえのない歴史資料を護り後世に伝えることは緊急を要する責務であると思われます。
  2. 新潟県内を対象とした歴史研究や学習はこれまで活発に実践されてきました。しかし、近年やや個別分散的な傾向が生まれ、それぞれ個々の 研究状況も次第に停滞化しつつある傾向もみうけられます。そこで、共同で史料調査を行うことを通して、幅広い参加者の自由で対等な交流及び学習・研究の場 が生まれ、同時に資料保存のネットワークが広がることを願っています。
  3. 地域の人々と歴史学の関わりはこれまで必ずしも十分ではなかったように思われます。そこで市民参加の活動を目指し、より多くの人に歴史資料の保存・活用の重要性や地域史への理解が深まるように具体的な実践に取り組みたいと考えます。
  4. 近年の文書館論や史料整理方法の進展に学び、なお史料の現地主義(現地保存・現地整理・現地利用)の原則もふまえて、現状を尊重した整理やフィールドワークの在り方を追求していきたいと思っています。